北海道の測量・設計、地図作成日測技研

スマート除雪ナビ　開発のポイント

除雪事業者様のご意見を取り入れて開発した『スマート除雪ナビ』についてご紹介いたします。

日測技研株式会社×マルマテクニカ株式会社

日測技研株式会社
新宮　誠也

マルマテクニカ株式会社
鎌田　康生

スマート除雪ナビの製品開発のポイントをお聞かせください。

重機除雪作業の安全向上のため『除雪障害物の接近を警報で知らせる』『雪のない季節の写真を表示する』ものがあるといいと以前から言われていましたが、実際に商品化されたものはなかなか見つけられず、該当品を探したり、検討したりを繰り返しました。
そんな中、日測技研の新宮さんとお会いする機会があり、何となくお話ししたところ「…自分たちの手で出来るかもしれない」ということになり、商品として共同で作り出すきっかけになりました。

初の大型車のためのナビシステムを構築していく上で一番苦労した部分は？

スマート除雪ナビを開発するには、GNSSと地図ソフトと地図データが最低限必要です。地図ソフトも地図データも、非常に高価なもので、スムーズに動作させるには値段も性能もそれなりのPCが必要です。
商品として流通させるため、鎌田さんと検討を重ね『安価な市販のタブレットを使用』、『位置精度の向上はGNSS機器を取り換えることで対応』、『精度が良く安価な既製の地図情報を利用』など、実用的な製品のレベルを維持しつつ、リーズナブルな製品づくりを目指そうということになりました。

スマート除雪ナビには、『GNSSで位置を取得』、『その場所の地図を表示』、『その周辺の状況が分かる写真を表示』、『近くに障害物がないか検索』、『障害物があれば警報を出す』といった多くのタスクを瞬時に行わせる必要があります。
システム作成では、これらたくさんあるタスクのタイミングを合わせ、違和感がないように連続して動作させる事が一番難しい部分でした。
また使用するGNSSとデータを安く抑えたので、計測位置と地図表示の精度が実用的なレベルにあるかとても気になる所でした。それについては高精度なGNSSを使用した同時観測や、車載走行テストによって実用レベルである事を検証しました。

実際に除雪ナビを使用してみて、除雪車オペレータの皆様からはどのような声が聞かれますか？

2016年の発売以降、じわじわとスマート除雪ナビの導入が広がり、いろいろなタイプの除雪車で使っていただけるようになってきました。
一度使っていただくと、やはり安全に資することなので、リピート導入につながるケースが多いですね。障害物への接近警報が出たり、周辺状況が写真で確認できたりといった安心感があり、急なオペレータ交替でもスムーズに作業できる点など、良い評価をいただいています。

除雪ナビ実装例

除雪ナビの『ここがすごい！』ポイントを。

雪のない季節の写真を出すことと、障害物の接近警報を出すことは重要な中心機能ですが、データを取得するために現地測量が必要になり、費用がかかります。
より安価に利用を開始できるようにお客様自身で障害物の位置を登録する機能を強化しました。
障害物への接近警報音（声）についても、お客様のご要望に合わせ拡充させています。

ユーザーさんに様々な情報を登録して使ってもらえるという機能ですね。登録してもらう情報は障害物にとどまらず、街路の除雪であれば雪を積む場所だったり、いつも路駐している車がある場所であったり、個別の宅地の除雪であればその家の写真や見取り図だったり、除雪依頼者からの様々な要望のメモ書きだったり、位置だけではなく関連情報も登録できるので、アイデア次第で用途が広がるのではないかと思います。
また、障害物の種類や場所によって特別な警告音を個別に設定することもできます。
これらの機能は、除雪業者さんのご意見を反映したものです。これから先もユーザーの皆様に頂いたご意見に沿って、様々な機能を追加していきたいと思います。

最後に、導入をお考えの事業者様に向けて、一言メッセージをお願いします。

スマート除雪ナビは、除雪作業をとりまく高齢化・世代交代問題、過酷な環境下で動く除雪機の修理費削減や安全性の改善など、今後の重要な課題への解決策のひとつとして、私たちがご提案する新しい機能です。
デモ機をご用意しておりますので、是非一度お試しください。一旦、作成・登録したデータは、有用なデータとして長くお客様の除雪作業のお役に立つものと期待しています。

雪国に住んでいると除雪が行われない冬の生活は考えられませんし、実際に除雪を行う方々のご苦労は大変なものです。
これから先、人材不足によってワンマン除雪が増えるのかもしれません。
スマート除雪ナビをご活用頂き、雪に埋もれ確認できない障害物を知る事で、オペレータのケガ防止や、車両や道路施設の破損防止・修理費の削減など、作業の安全と経費の節減にお役に立ちたいと考えています。是非、ご検討ください。

スマート除雪ナビ商品紹介

夏場画像と地図で、除雪障害物への接近警告を出す安全ガイダンスシステム

オペレータの怪我、道路構造物や車両破損を防ぐため、大画面タブレットと大音量スピーカーの『音（声）と画面のダブル警告』で事故を抑制します。

ベテランオペレータの「道路知識」や「ローカル情報」を登録すれば、それに基づいた警報が出せます。また、過去に通ったコースを机上で画像付再生することで、作業現場をあらかじめ覚えるトレーニングツールとしても使用できます。

手書きメモや忘れがちな詳細情報、特記事項などの「個別のお客様情報」を登録できますし、ユーザー様が独自で《警報》を発信したい地点も設定できます。
また、ユーザー様が登録した地点を地図画面上でタッチすると、その詳細情報に簡単にアクセスできます。除雪以外にも道路の維持管理やわかりにくい地点の発見にも利用できます。

（基本パッケージに内蔵）

夜間や降雪時など、現場の認識不良から起きやすい事故を防ぎ、安定した除雪作業を支援します。

（基本パッケージに内蔵）

GNSSで車両位置をリアルタイムに計測し、周辺の障害物との位置関係を正確に把握することで事故を未然に防ぎます。
より高精度な位置情報が必要な場合には、GNSSレシーバをアップグレードすることで対応可能です。

スマート除雪ナビ　選べる２タイプ

＜基本パッケージの特長＞
高精度な障害物位置データ
高精細な非積雪期画像
１０縮尺段階の高精度地図
現在地登録機能の使用で、ユーザー様自身で障害物登録が可能
ユーザー様独自の詳細情報を簡単登録
購入後にかかる月々の費用は一切なし
複数台購入時は、独自作成データを他のハードにも複製

ハード一式、除雪ナビ専用ソフト、地図データ(障害物データ、非降雪期画像を含みません。初期費用を抑え、ご利用したいユーザー様向けです。後日、基本パッケージに有償アップグレード頂くことも可能です。)

＜エコパッケージの特長＞
10縮尺段階の高精度地図
現在地登録機能の使用で、ユーザー様自身で障害物登録が可能
ユーザー様オリジナルの詳細情報を簡単登録
初期費用を抑えた導入が可能
複数台購入時は、独自作成データを他のハードにも複製

デモのご依頼・お問い合わせ

弊社スタッフがお客様先へお伺いし、スマート除雪ナビの製品デモンストレーションを行います。
使い勝手や操作の仕方を、実際に体験していただくことで、より具体的な導入イメージをお持ちいただけます。また、事前に製品についてのご質問・ご相談も承ります。お急ぎの方はお電話でも承ります。
お気軽にお申し込みください。

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TEL　011-561-7651　スマート除雪ナビ担当係まで

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